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ダークソニックとテイルス お題「祈り」
機械の壊れる音が止んだ。辺りを見回すテイルスの前に、今まで見たことがないソニックが立っていた。
紺と黒の混ざったような暗い色に全身を染め上げて、その手はオイルにまみれている。
「ソニック…?」
容姿こそ似てはいるが、雰囲気はいつもと全く違う。
威圧的で、破壊的で、怒りと憎しみに支配されている。
「……」
反応は無く、ただ衝動的に視界に入るメカを動かなくなるまで叩きのめす。
テイルスが恐怖で後ずさると、動いた事に反応してソニックは歩み寄ってきた。
もちろん友好的な意味は無く、メカに向けるものと同じ眼をしている。
「お願いだよ、元に戻ってよソニック!」
テイルスの言葉空しくソニックは無慈悲に腕を振り上げる。テイルスはぎゅっと手を握り締めて眼をつぶった。
どうか祈りが届きますように。元に戻ってくれますようにと。
「てい…るす…」
いつものソニックと同じ声がして、ピタリと動きが止まった。
そして頭を抱えてうろたえはじめ、テイルスに背を向けておびえるように逃げ出した。
「あっ、待ってソニック!」
逃げるソニックを追いかけて、テイルスは走りだした。
機械の壊れる音が止んだ。辺りを見回すテイルスの前に、今まで見たことがないソニックが立っていた。
紺と黒の混ざったような暗い色に全身を染め上げて、その手はオイルにまみれている。
「ソニック…?」
容姿こそ似てはいるが、雰囲気はいつもと全く違う。
威圧的で、破壊的で、怒りと憎しみに支配されている。
「……」
反応は無く、ただ衝動的に視界に入るメカを動かなくなるまで叩きのめす。
テイルスが恐怖で後ずさると、動いた事に反応してソニックは歩み寄ってきた。
もちろん友好的な意味は無く、メカに向けるものと同じ眼をしている。
「お願いだよ、元に戻ってよソニック!」
テイルスの言葉空しくソニックは無慈悲に腕を振り上げる。テイルスはぎゅっと手を握り締めて眼をつぶった。
どうか祈りが届きますように。元に戻ってくれますようにと。
「てい…るす…」
いつものソニックと同じ声がして、ピタリと動きが止まった。
そして頭を抱えてうろたえはじめ、テイルスに背を向けておびえるように逃げ出した。
「あっ、待ってソニック!」
逃げるソニックを追いかけて、テイルスは走りだした。
みなさん、お元気ですか。
未来の僕、お元気ですか。
きっとこの手紙が読まれる時は、僕は大きくなっていて、沢山の機械と過ごしたりしているのかな。
大きな僕は、この手紙を書いていたことなんか、忘れてしまっているかもしれないね。
でも、それでもいいかもしれないね。
あのね、この間、とても素敵な事がありました。
いつもみたいに、僕とソニックが一緒に走っていた時の事です。
空に、綺麗な流れ星のような彗星が現れて、僕達のところに降って来ました。
それはソニックと同じ針鼠で、でも僕達よりももっと大きな大人の針鼠でした。
赤い色の部分があって、ちょっと目つきが怖いけど、でもちょっぴり優しそうな人でした。
確か、僕達が未来に行った時に、会っている人だと思ったんですが、ちょっと僕は思い出すことができませんでした。
でも、ソニックは覚えていたみたいです。その人に会えて、とても嬉しそうでした。
金色に光っているのは、きっとカオスエメラルドの力だと思いますが、未来にはソニック以外にも、スーパー化できる針鼠が居るんですね。
僕はとてもびっくりしました。
どうやって時空を超えてきたのでしょうか。タイムイーターはもう二人のソニックが倒してしまったから、時空を超えることはできないはずなのに…
もしかしたら、未来の僕は、時空を越えられる機械を作ったりしていますか?
もしそうだったら…いいな、と僕は思います。
今から、少しづつ、僕も研究してみます。
いつか、今の自分が、未来の自分に会いに行く事ができますように。
また、二人のソニックが、二人で世界を走れますように。
過去の時間に現れた、あの人に伝えてください。
会いに来てくれてありがとう。僕達は元気です。
未来の僕へ。 昔の僕より。
未来の僕、お元気ですか。
きっとこの手紙が読まれる時は、僕は大きくなっていて、沢山の機械と過ごしたりしているのかな。
大きな僕は、この手紙を書いていたことなんか、忘れてしまっているかもしれないね。
でも、それでもいいかもしれないね。
あのね、この間、とても素敵な事がありました。
いつもみたいに、僕とソニックが一緒に走っていた時の事です。
空に、綺麗な流れ星のような彗星が現れて、僕達のところに降って来ました。
それはソニックと同じ針鼠で、でも僕達よりももっと大きな大人の針鼠でした。
赤い色の部分があって、ちょっと目つきが怖いけど、でもちょっぴり優しそうな人でした。
確か、僕達が未来に行った時に、会っている人だと思ったんですが、ちょっと僕は思い出すことができませんでした。
でも、ソニックは覚えていたみたいです。その人に会えて、とても嬉しそうでした。
金色に光っているのは、きっとカオスエメラルドの力だと思いますが、未来にはソニック以外にも、スーパー化できる針鼠が居るんですね。
僕はとてもびっくりしました。
どうやって時空を超えてきたのでしょうか。タイムイーターはもう二人のソニックが倒してしまったから、時空を超えることはできないはずなのに…
もしかしたら、未来の僕は、時空を越えられる機械を作ったりしていますか?
もしそうだったら…いいな、と僕は思います。
今から、少しづつ、僕も研究してみます。
いつか、今の自分が、未来の自分に会いに行く事ができますように。
また、二人のソニックが、二人で世界を走れますように。
過去の時間に現れた、あの人に伝えてください。
会いに来てくれてありがとう。僕達は元気です。
未来の僕へ。 昔の僕より。
ソニック ガウェイン キス
頭上に王の輝きを戴いた、これより我が君となるお方は、絢爛な椅子に深く腰掛けている。
跪く私の前で、すらりと長い足を組まれた。
「…あんまりこういうのは好きじゃないけど、円卓の騎士としては必ず誓っておきたいんだっけ?」
「新しく我が主となるお方に、忠誠を誓わずしてどうしようと仰いますか」
「あんまり長ったらしいのは好きじゃなくてねえ」
こつこつと指先で椅子を弾いて退屈を嫌う音は、彼がそれなりに爪が長いのだと教えてくれる。
「言葉よりも態度で示して欲しい性質でねえ。手っ取り早く済ませちゃって、お茶にでもしようじゃないか」
「…態度で、といいますと?」
「別にきっかりと誓いの言葉なんてなくってもいいさ、国のために頑張っている姿を見られれば十分。それともKissか何かで示すか?」
なんてな、と笑う彼の組まれた片足を救うように取り、交差を解かせた。
「…って、おい!?」
「陛下がお望みであれば、誓いの口付けをあなたに贈り、早々に終わらせるのも良いでしょう」
「あ、足にする気か?それはちょっと…罪悪感があるから、手とかじゃ駄目か?」
「忠誠の口付けは爪先に。手の甲などではまた意味が異なります。私の誓いは、こちらに」
言うや否や、靴の爪先に彼の唇が寄せられた。
他の騎士達にも、全く同じことをされた辺り、彼らの忠義心は絶対のようだ。
もっと頻繁に顔を出してやらないとなあ、と内心焦る声は、ソニックの胸のうちにそっとしまいこんだ。
頭上に王の輝きを戴いた、これより我が君となるお方は、絢爛な椅子に深く腰掛けている。
跪く私の前で、すらりと長い足を組まれた。
「…あんまりこういうのは好きじゃないけど、円卓の騎士としては必ず誓っておきたいんだっけ?」
「新しく我が主となるお方に、忠誠を誓わずしてどうしようと仰いますか」
「あんまり長ったらしいのは好きじゃなくてねえ」
こつこつと指先で椅子を弾いて退屈を嫌う音は、彼がそれなりに爪が長いのだと教えてくれる。
「言葉よりも態度で示して欲しい性質でねえ。手っ取り早く済ませちゃって、お茶にでもしようじゃないか」
「…態度で、といいますと?」
「別にきっかりと誓いの言葉なんてなくってもいいさ、国のために頑張っている姿を見られれば十分。それともKissか何かで示すか?」
なんてな、と笑う彼の組まれた片足を救うように取り、交差を解かせた。
「…って、おい!?」
「陛下がお望みであれば、誓いの口付けをあなたに贈り、早々に終わらせるのも良いでしょう」
「あ、足にする気か?それはちょっと…罪悪感があるから、手とかじゃ駄目か?」
「忠誠の口付けは爪先に。手の甲などではまた意味が異なります。私の誓いは、こちらに」
言うや否や、靴の爪先に彼の唇が寄せられた。
他の騎士達にも、全く同じことをされた辺り、彼らの忠義心は絶対のようだ。
もっと頻繁に顔を出してやらないとなあ、と内心焦る声は、ソニックの胸のうちにそっとしまいこんだ。
スパシャド メフィレス 癒し
また時空の歪みとやらが発生した次元に引き込まれてしまったらしい。
全ての世界線が入り乱れ交錯する、切りのない空間。
忘れていたものを思い出したときに引きずり込まれた世界は、己さえもじっとりと闇に侵食されそうなほどに陰気な場所だった。
「また君と手合わせが出来るとは、光栄だねえ」
辛うじてシャドウの姿を保つ化け物は、低く笑ってぞわりと針を逆立たせる。
「…思い出した。そうか、消えた世界線すら呼び戻すのか、此処は」
「会いたかったよシャドウ。君とまたコロシアイが出来るなんて、ボクは随分と恵まれている」
「そうか?二度と見たくない色のツラだ」
はぐれてしまったソニック達も居ればすぐに片付けられただろうが、生憎こんな気紛れな世界の中では難しい話のようだ。
「嬉しいよ、シャドウ。こんなに憎くて殺したくて、貫きたくて仕方なかったんだから。
ああ、どうやら神はまだボクを見捨てていなかったようだ!」
「頭が沸いたか。もう一度死にたいらしいな」
右手に赤い光が集まっていくのを見て、悪魔は目を細めた。蛇の目が鋭くなる。
「…いいね。ボクを癒せるのは君だけのようだ。早くこの空間に君の赤色を塗りたくってやりたいよ」
「貴様の血は何色だ?絵の具として絵を描いてから出て行ってやろう」
今度こそ最後にしよう。永遠に眠れ、僕の影。
また時空の歪みとやらが発生した次元に引き込まれてしまったらしい。
全ての世界線が入り乱れ交錯する、切りのない空間。
忘れていたものを思い出したときに引きずり込まれた世界は、己さえもじっとりと闇に侵食されそうなほどに陰気な場所だった。
「また君と手合わせが出来るとは、光栄だねえ」
辛うじてシャドウの姿を保つ化け物は、低く笑ってぞわりと針を逆立たせる。
「…思い出した。そうか、消えた世界線すら呼び戻すのか、此処は」
「会いたかったよシャドウ。君とまたコロシアイが出来るなんて、ボクは随分と恵まれている」
「そうか?二度と見たくない色のツラだ」
はぐれてしまったソニック達も居ればすぐに片付けられただろうが、生憎こんな気紛れな世界の中では難しい話のようだ。
「嬉しいよ、シャドウ。こんなに憎くて殺したくて、貫きたくて仕方なかったんだから。
ああ、どうやら神はまだボクを見捨てていなかったようだ!」
「頭が沸いたか。もう一度死にたいらしいな」
右手に赤い光が集まっていくのを見て、悪魔は目を細めた。蛇の目が鋭くなる。
「…いいね。ボクを癒せるのは君だけのようだ。早くこの空間に君の赤色を塗りたくってやりたいよ」
「貴様の血は何色だ?絵の具として絵を描いてから出て行ってやろう」
今度こそ最後にしよう。永遠に眠れ、僕の影。
カオスエメラルドは人の願いに応じて輝く石だって俺は聞いたんだ。実際に輝いたのは俺やアンタだったけど。俺達は誰かの想いを代替する器なんだろう。決して空っぽではない中身に被さってくる誰かの想いを初めて受け止めた時、なぁアンタはどんな気持ちだったんだ? 俺は、重かったよ。自分が無くなりそうに重かった。本当に力を開放するだけのただの器だったらいいと一瞬だけ逃げたくなったくらいだ。あの時、睨み据えたのは敵だけじゃなかった。未来を救うと決意した自らの強い思いが無ければ、手を繋いでくれる誰かがいなければ、膝から崩れ落ちそうなくらい恐かったんだ。それでも前を見るしかなかった。前を、未来を見てきたからこそ、折れる訳にはいかなかったんだ。絶望を知っていたから、先を睨み据えて空を駆けた。一人じゃないことが本当に心強かった。強く手を握り返せば、震えだって誤魔化せたんだ。
空を駆けて攻撃を繰り返し、その先にある未来を手にする。これは俺にとってそういう戦いだった。だけど、アンタは何のために戦うんだ? 自分を生き返らせてくれた皆のため? 泣いていた女の子のため? 見たこともない未来のため? 俺にはアンタの理由が分からない。
だってアンタは、今回が初めてじゃないはずだ。
これまでだって何度もその身を輝かせて、空を駆けて、時には名前も知らない誰かのために、戦ってきたはずだ。それはアンタのためだったのか? 世界を救った感謝は、本当にアンタに向けられていたか? それとも、別の理由がアンタを動かしているのか? その身が傷だらけのボロボロになっても走るんだって、生まれた時に決めたのか?
それがアンタの存在価値だって言うんなら、アンタはきっと笑うしかないんだ。
攻守を後退して帰ってきた身体を受け止める。気を張って力を預けきらない身体が凭れかかる。本当は言葉も無いほど疲れている。泣き言一つ漏らせない程の浮力が、アンタをただの針鼠にはしてくれない。光り輝いて自身にさえ見えてないかも知れないけど、アンタの身体はさっきから細かい傷と血で覆われているんだぜ。痛くないはずがない。辛くないはずがない。頼る人も、嘗てはいなかった。俺には信じられないよ。そんな悲しいこと、信じたくないよ。アンタがいくら笑ったって。
腕の中、光輝く身体を抱きしめる。今だけだ。今だけ、笑わなくていい。地上で想いを託した奴らにはきっと見えないから、泣いたっていいんだ。見られたくないなら腕で覆って隠してやる。雫が落ちたって、きっと誰も気づかない。まさかアンタが泣くなんて思いもしない。笑って前を見据える希望が泣くなんて。
それでもお前が空へと飛び出して行くなら、俺には引き留めることなんて出来ないんだ。
2012.7.27
ソニックとスパソニお題「写真」
ある日の事。ソニックは21年分溜まりにたまった写真を整理していた。
一番最初にエッグマンと戦った時のもの、テイルスやナックルズと一緒に撮ったものなどなど。
「懐かしいなー。オレこんなとこまで走ってたっけ」
整理するどころか懐かしい思い出に浸っているソニック。
「やれやれ、それじゃちっとも片付かないじゃないか」
顔をあげるとそこには金色のソニック、もといスーパーソニックの姿があった。
スーパーソニックというのはソニックがカオスエメラルドの力を引き出した姿であって、同一人物である。
…のだが、最近心の一部としてカオスエメラルドを媒介にソニックの中からでてきては、ちょっかいを出しているようだ。
「まーた出てきたな。ほら、お前の写真もあるぞ」
ソニックが指差す先には、スーパーソニックの活躍した時の写真がまとめて置いてあった。
宇宙に逃げたエッグマンを追いかける姿、シャドウと一緒にバイオリザードに挑む姿、クリスの世界から帰る時の姿。
「…ああ。懐かしいな。クリスは元気にしてるかな」
写真を手にとってフッと笑う。思い出すのは、友情を育んだあの日々の出来事。
「お前とも長い付き合いだよなー。いつもいてくれてありがとうな…って、オレなんだけどな」
自分に笑顔を向けるソニックを見て、スーパーソニックはなんだがうれしいような、恥ずかしいような気持ちになった。
「…本当はオレの出番なんてない方が、世界は平和でいいんだけどな」
フイと横を向いて自虐的に言う。
危機的状況の時に出番がある。ということは、それだけ追い詰められた状況なのだ。
「お前がいないだなんて、そんなつまらない人生はごめんだね」
横を向いたスパーソニックの正面に回り込んで、ちゃんと顔を見ながらソニックは言った。
「頼りにしてるぜ?相棒」
と、ソニックが言うと、スーパーソニックはまた笑って、スッと消えた。
静けさを取り戻した部屋には段ボールいっぱいの写真と、カオスエメラルドが一つ、小さな輝きを放っていた。
ある日の事。ソニックは21年分溜まりにたまった写真を整理していた。
一番最初にエッグマンと戦った時のもの、テイルスやナックルズと一緒に撮ったものなどなど。
「懐かしいなー。オレこんなとこまで走ってたっけ」
整理するどころか懐かしい思い出に浸っているソニック。
「やれやれ、それじゃちっとも片付かないじゃないか」
顔をあげるとそこには金色のソニック、もといスーパーソニックの姿があった。
スーパーソニックというのはソニックがカオスエメラルドの力を引き出した姿であって、同一人物である。
…のだが、最近心の一部としてカオスエメラルドを媒介にソニックの中からでてきては、ちょっかいを出しているようだ。
「まーた出てきたな。ほら、お前の写真もあるぞ」
ソニックが指差す先には、スーパーソニックの活躍した時の写真がまとめて置いてあった。
宇宙に逃げたエッグマンを追いかける姿、シャドウと一緒にバイオリザードに挑む姿、クリスの世界から帰る時の姿。
「…ああ。懐かしいな。クリスは元気にしてるかな」
写真を手にとってフッと笑う。思い出すのは、友情を育んだあの日々の出来事。
「お前とも長い付き合いだよなー。いつもいてくれてありがとうな…って、オレなんだけどな」
自分に笑顔を向けるソニックを見て、スーパーソニックはなんだがうれしいような、恥ずかしいような気持ちになった。
「…本当はオレの出番なんてない方が、世界は平和でいいんだけどな」
フイと横を向いて自虐的に言う。
危機的状況の時に出番がある。ということは、それだけ追い詰められた状況なのだ。
「お前がいないだなんて、そんなつまらない人生はごめんだね」
横を向いたスパーソニックの正面に回り込んで、ちゃんと顔を見ながらソニックは言った。
「頼りにしてるぜ?相棒」
と、ソニックが言うと、スーパーソニックはまた笑って、スッと消えた。
静けさを取り戻した部屋には段ボールいっぱいの写真と、カオスエメラルドが一つ、小さな輝きを放っていた。
珍しいことこの上ない上に失敗した感ひしひし。
周囲は熱だけで焼き尽くしてしまいそうな炎が燃え盛る広場と化していた。
瓦礫が音を立てて崩れていく中、比較的高く据えられた岩の集合体の上部に鎮座した、
傾いた傷だらけの玉座に座る、暗藍色の身体が揺れていた。
「……ここをこんなにしちまったのは、アンタなのか?」
「そうだ。……と、言ったら?」
クツクツと、嘲笑に近い微笑みを浮かべたソニックの表情は、さながら絶対王政に君臨しているか、それとも恐怖政治で抑えつけた世界を構成する王のようで薄ら寒ささえ感じさせた。
これがあのソニックなのか、なんて疑問は今更だ。
少し低くなっていて、その言葉の端々には怒気が含まれてはいるが、その声音はソニック以外の何者のものでもなかった。
どうしてなんて聞いても、納得できるような満足な回答は得られないだろう。
それよりも炎に包まれたこの小さな世界が、壊れきった自分の生まれ育った環境に重ね合わされてフラッシュバックにも似た吐き気を含んで脳髄が沸騰しそうだ。
誰も生きることなんてできない、荒野の世界。
もうあんなのは懲り懲りだ。
「悪いけど、オレはアンタを認めるわけにはいかないんだ」
「そうかい。それじゃあ力尽くで止めてみな!」
ソニックの指に、今更ながらに載せられていた指輪が指先に弾かれて宙に舞う。
さあ、殺し合いの始まりだ。
瓦礫が音を立てて崩れていく中、比較的高く据えられた岩の集合体の上部に鎮座した、
傾いた傷だらけの玉座に座る、暗藍色の身体が揺れていた。
「……ここをこんなにしちまったのは、アンタなのか?」
「そうだ。……と、言ったら?」
クツクツと、嘲笑に近い微笑みを浮かべたソニックの表情は、さながら絶対王政に君臨しているか、それとも恐怖政治で抑えつけた世界を構成する王のようで薄ら寒ささえ感じさせた。
これがあのソニックなのか、なんて疑問は今更だ。
少し低くなっていて、その言葉の端々には怒気が含まれてはいるが、その声音はソニック以外の何者のものでもなかった。
どうしてなんて聞いても、納得できるような満足な回答は得られないだろう。
それよりも炎に包まれたこの小さな世界が、壊れきった自分の生まれ育った環境に重ね合わされてフラッシュバックにも似た吐き気を含んで脳髄が沸騰しそうだ。
誰も生きることなんてできない、荒野の世界。
もうあんなのは懲り懲りだ。
「悪いけど、オレはアンタを認めるわけにはいかないんだ」
「そうかい。それじゃあ力尽くで止めてみな!」
ソニックの指に、今更ながらに載せられていた指輪が指先に弾かれて宙に舞う。
さあ、殺し合いの始まりだ。
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