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遠くから来たというその旅人は、大きな身体に華奢な杖を持ち、いつの間にか城下町に住み着いていた。
マイペースに魚をとっては生活の糧にしているらしい。
「なあ、ビッグ、せっかくそれだけの身体してんだし、お前も騎士とかなったらどうだ?」
小柄なガラハッドにとって、自分の二倍ほどもある身体を持っているビッグの巨体は、羨ましい限りだ。
魔法の力はガラハッドの方がもちろん上だろうが、もしも魔法の使えない場所や、封印の魔法で力が使えなくなったとした時に、頼れるのは自分の力だけだ。
そんな時に、自分の身体の小ささは、とてつもない不利だった。
同じ大きさでも、力の強いガウェインや、剣技の卓越したランスロットに比べると、
魔法を除いたガラハッドの実力は数段劣ってしまう。
「俺もお前くらい大きな身体だったらなあー!戦うのも楽かもしれないのに!」
「んー……」
大きな身体のビッグという名前の猫は、その言葉に良い反応はせず、ぽりぽりと耳の後ろをかく。
「僕は戦いはきらいー」
「そんな事言うなよ!外には魔物が居たりするんだぞ?強いほうがいいに決まってるじゃないか!」
「んー…でもー…みんなが強くなって戦うばっかりになったらー お魚を取る人がいなくなっちゃうでしょ?お魚取る人がいなくなっちゃったら、騎士さまはご飯を食べるのが大変じゃないー。僕は騎士様にご飯取ってくるほうがいいんだよー」
ニコニコと平和そうに笑うビッグの笑顔は眩しいほどで。ガラハッドは何も言い返すことができなくなってしまった。
兵士ばかりが増えた国に、未来はない。その兵士を支える人も、その支えてくれる人を守る兵士も、
そのお互いがいるからこそ国という形が保てるのだ。
ガラハッドが騎士として立つには、今もう少し時間が必要なようだ。
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みなさん、お元気ですか。
未来の僕、お元気ですか。
きっとこの手紙が読まれる時は、僕は大きくなっていて、沢山の機械と過ごしたりしているのかな。
大きな僕は、この手紙を書いていたことなんか、忘れてしまっているかもしれないね。
でも、それでもいいかもしれないね。

あのね、この間、とても素敵な事がありました。
いつもみたいに、僕とソニックが一緒に走っていた時の事です。
空に、綺麗な流れ星のような彗星が現れて、僕達のところに降って来ました。
それはソニックと同じ針鼠で、でも僕達よりももっと大きな大人の針鼠でした。
赤い色の部分があって、ちょっと目つきが怖いけど、でもちょっぴり優しそうな人でした。
確か、僕達が未来に行った時に、会っている人だと思ったんですが、ちょっと僕は思い出すことができませんでした。
でも、ソニックは覚えていたみたいです。その人に会えて、とても嬉しそうでした。

金色に光っているのは、きっとカオスエメラルドの力だと思いますが、未来にはソニック以外にも、スーパー化できる針鼠が居るんですね。
僕はとてもびっくりしました。

どうやって時空を超えてきたのでしょうか。タイムイーターはもう二人のソニックが倒してしまったから、時空を超えることはできないはずなのに…
もしかしたら、未来の僕は、時空を越えられる機械を作ったりしていますか?
もしそうだったら…いいな、と僕は思います。
今から、少しづつ、僕も研究してみます。

いつか、今の自分が、未来の自分に会いに行く事ができますように。
また、二人のソニックが、二人で世界を走れますように。
過去の時間に現れた、あの人に伝えてください。
会いに来てくれてありがとう。僕達は元気です。



未来の僕へ。 昔の僕より。




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「よくもチップに怪我させたな…!」
ウェアホッグの手に抱えられた小さな命を見る、昏い身体はとても冷たい。
湧き上がる怒りに、戦いは避けられそうにもなかった。










スパシル ガラハ 離れがたくて


その光り輝く姿はまるで、天使の降臨とも言える程の神々しさだった。
甲冑を外した自分が、光り輝く姿で目の前に現れるなどと、いったい誰が予想しただろう。
きっと宮廷占い師ですらも、予言することなど出来ないだろう。
「おお神よ…我の前に天使を遣わしていただけるとは…」
ガラハッドは光り輝くシルバーの姿を前にして、深く頭を垂れる。
「……?俺がいる…?」
カオスエメラルドの力によってスーパー化したシルバーの姿は、ガラハッドの目には天使の降臨のように見えたこと
だろう。
シルバーからすれば甲冑を纏った自分が目の前で頭を垂れているのだ。こんな滑稽な場面は想像も付かないだろう。
「俺の名前はシルバーっていうんだ。天使、なんていう名前じゃないぜ!」
「しる…ばー?天使さまの名前はシルバー様とおっしゃるのですね…。私の名前はガラハッド。今は聖杯を探す旅を
している最中です」
まっすぐにシルバーを見る自分そっくりのガラハッドという男の瞳は、全く疑うということもせず、純粋そのものだ。
この世界にシルバーが来てしまった原因はわからないが、自分を天使を間違い、慕うような眼差しを向けてくるガラ
ハッドを無碍にもできす、シルバーは困惑しているのだった。


「えーっと」
顔を見渡しても、全く記憶がない。
一体何処の誰で、何処で出会って、どうやってここまで来たのか、全くもって記憶がない。
とうとう記憶回路まで、シャドウに似たのかと思うと愕然とするが(全くそんな事はないのだが)
それにしたって、酷い組み合わせだ。
シルバーは頭を抱えた。どう見ても鳥と猫の組み合わせだ。
鳥、終了のお知らせ。
だがしかし、ネコにはそんなつもりは全く無いし、どちらかといえば平和そうな顔をしているのはネコの方で、鳥の方がよっぽど始末が悪い。
ぎゃあぎゃあと五月蝿い。ワガママで自分勝手。全く困ったもんだ……
「えーっと…… お前ってさ……」
近くにいる、大柄のネコ……ネコに話しかける。随分のんびりした答え方に、少々苛立ったが、仕方ない。
「お前って……えーっと……パワー……タイプ……?」
「そおだよー」
何を言われても動じない、この状況に対する物凄いまでの適応力には恐れ入る。
緑色をした、自称はタカなのだが、どう見てもオウムにしか見えないその男は、何でこんな事を俺様が!とか、ソニックはどうしたとうるさくて仕方ない。
「ソニックソニックうるせえな。それを今から追うんだろうが!! お前、何ができるんだ?お前は……鳥……だけど、空は飛べるのか?フライタイプか??」
「俺様は世界最速のジェット様だ!! 空をチンタラ飛ぶわけ無いだろーが!!!」
周囲にある物をPKでひっつかんで、叩きつけたくなる衝動を抑えて、ここは大人の対応をしよう。そうしよう。
きっとこいつの中身は、鳥の脳味噌しか詰まってないんだ。きっとそうだ。
「そうか…ってことは、ソニックと同じスピードタイプってわけだな?間違ってないな?」
「おう!!あったりまえだろう!! 俺様がアイツに負けるわけ無いだろ!!俺様の方が最速だって事を思い知らせてやるのよ!!」
単純だが、自分と違って目標にまっすぐ突き進むタイプは扱いがしやすそうだ。
「オレはフライタイプのシルバーだ。よろしくな。」
ボサっとしてるが、的確なフォローを入れてくる読めないネコと、単純で猪突猛進な扱いやすい鳥と、ちょっと小生意気な針鼠。
なんともおかしな組み合わせのパーティーが集まったもんだ。
「で?どうして俺様たちがここに集まったんだ?」
「チームバランスは よさそうだねえええー」
「なんだ?チームバランスって……」
「んーー?エミーの代わりにジェットのスピードタイプでしょー? クリームの代わりに、シルバーのフライタイプでしょー? かんぺきー」
「はあ??」
頭に?を浮かべるオウム…おっと、タカに説明をするよりは、走ったほうが早い気がする。

「ゲームの改造もここまで来ると、うしろめた……
「わーー!!それ以上言うな!!」

一風変わったトリオでの冒険が始まった!!





改造はやめましょう。



そのワニの面をした男は、キョロキョロと周りを見渡しては、ほうほうと感心したような声を上げるばかりで、なんともこちらの話を聞いている風ではなかった。
ちょっと知り合いを連れてくる、と自分の世界に戻った陛下は、一人の大柄の男を連れてきた。
「陛下……この方は?」
「ああ、ちょいとした知り合いさ。まあ、害の無い男だから、そんなに警戒しなくったって大丈夫さ」
大きな口を開けて、大声を張り上げたと思いきや、ドタドタと城の中を歩きまわり、何やら調査と称して品定めしているようにも見える。
これが陛下の知り合いでなかったら、一刀の元に切り伏せ、城から骸でたたき出してやるところなのだが……
「よお!ソニック!!ここは凄いアトラクションだな!!まるで中世の古城そのまんまじゃねえか!外にいる住人もよ、よく演技してるなあ!なんだ?通貨はきちんと金貨なのか。凝ってるじゃねえか!」
あとらくしょん? えんぎ? 何のことだか、僕には全く意味がわからない。
くすくすくすと陛下は笑うばかりで、取り付く島もない。
「いいだろう?ベクター、ちょいと遊んでいくかい? 誰かさんに似た兵士もいるぜ?ちっちゃな部下と、お固い魔道士を連れて、大きな顔してここの警備長をしてくれてるのさ」
確かこの城の警備兵の長といえば、目の前にいる大きなワニの男にそっくりな、大柄な男だったのは確かだが……
「警備兵?お?なんだ、警備員まで、コスプレしてるっていうのか? 凄いな!TDLもびっくりだな。で、さっきから見てると客はいないが、なんでこんなに客がいないんだ???まだ開園前なのか?」
その言葉に、とうとう陛下は大きな声を上げて笑う。
まあ、俺たちが客みたいなもんさ、 と言ったかと思うと、小首を傾げる大柄の男と共に、楽しそうな笑顔で、陛下は警備兵の集まる宿舎へと消えていった。

そちらの方向から、大きな悲鳴が聞こえてきたのは… 言うまでもない…。


「何がしたかったんですか…陛下…」
「いや、あいつがあんまりにもヒマそうだったんで、ちょっと遊ばせてやっただけさ」






意味不明になった……

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どんなにどんなに、アンタの背中を追いかけても。
どんなにどんなに、アンタの真似をしてみても。
必死なったところで、アンタみたいになんかなれやしない ってことは、よくわかってるはずなのに。
それでも、アンタに少しでも近づきたくて、いつも心の中で手を伸ばす。

届かないのはわかっている。

ほんの少しだけでもいい。彼に指の先は届かないだろうか。

例え、お互いが奇跡の力に包まれていたとしても。
この奇跡の力を借りてすら、彼に届くことは無いのだろうか。

光の軌跡を描いて、彼は自分の先を矢のように飛ぶ。
その姿は神々しいほどで、目もくらむような速さと勢いで空気を切り裂く。

いつか。 いつか追いついて見せると、アンタに向かって伸ばしたその手を しっかりと掴まれた。
目を見開く。
目の前には、いつの間にか現れた 光をまとった彼の姿があった、

「何をしているシルバー。呆けていては敵に隙をつかれるぞ」

グッ と力強く手を引かれる。
「呆けてなんか・・・・!いない・・・!」

アンタに見とれていたんだ なんて、言える訳ないじゃないか。



6.jpg























「あなたとなら、星の数も数えられそうね。シャドウは危ないからだめだって怒るのよ」
「それって、オレがあとで怒られんじゃないかなあ・・・・」


5.JPG























一体何があったのか・・・ だれか説明求む。


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