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かっこいいな、と思った。

剣を携えた騎士達の、かっこいい戦いの姿。心が躍るっていうのは、こういう事なのかしら。
何より、その精神。冒険物語。忠義心。
明日「彼」にも話してあげよう、この古の物語を。きっと喜んでくれる。

その日、マリアは夢を見た。
騎士達が剣を翻し、戦う姿。まるで寝る前に見た物語みたいだ。
その中を駆け抜けていく青い風。
・・・あんな騎士、お話に出ていたかしら。
まあ、いいや。これは多分夢だもの。だからきっと、他のお話が混ざったのね。
マリアはそう思う事にした。

「かっこいいでしょ?」

話しかけてきたのは、一人のケモノの少年だった。
しっぽのふさふさした、キツネの男の子。騎士ではないけど、きっと関わりがあるんだろうな。
本当に、不思議な夢。

「うん、かっこいいわね」
「明日、誰かに話す?」
「分からないけど・・・でも、話したい人は一人居るわ」
「そうなんだ」

喜んでもらえるといいね。
だから、このお話をじっくり見ていって。少年はそう答えた。
ありがとう、優しいのね、マリアはそう答えた。

そうして、マリアは大切な「弟」にその夢物語を語って聞かせた。
ちょっと知っているお話とは違う気もするけど、夢だからきっと変じゃないよね。


「アーサー王物語、か。僕も読み聞かせられたな」

少し、違う話も教えられたけど。
シャドウはソニックにそう答えた。


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聞いちゃいけない事を聞かない。当たり前の事。
勿論聞かなきゃいけない事もある。それは誰にだって分かる事。

言わなきゃいけない事は言う。当たり前の事。
勿論言っちゃいけない事もある。それも誰にだって分かる事。


さて。

その日は何となくルージュがイライラしていたので、シャドウは何も言わなかった。

道すがら挨拶をしたシルバーは、ブレイズに言われて何も言わなかった。
何故かと聞いたら、後でブレイズが理由を教えてくれた。一つ賢くなった。

たまたま走りぬけたソニックは、何となく分かって肩をすくめて走って行った。

何となく女の人が不機嫌な時って、限定されてくるよね。
そんな事を少し話をしたテイルスとエミーが話して、エミーはちょっとだけテイルスに怒った。
「デリカシーが足りないわよ」と。


その日偶然出会ったメフィレスは、ルージュがやけにイライラしている事に気付いた。

「体重でも増えたかい?不養生な生活は良くないねえ」

その日、多分ルージュは「炎の災厄」より恐ろしかった。
ルージュが通った後には、タールみたいな真っ黒な闇溜りが残っていたという。

デリカシーは、生きる為に必要なほんの少しの優しさだ。
例えそれが自分のせいであっても。





「ソニックさんって、金色になるととっても速いって本当デスか?」
「ん?それがどうしたんだ?」

亜光速、だから速いのはまあ速いよな。って、それがどうしたんだ?

「だったら、お料理するのもすっごく速いんデスか?」
「あー・・・・多分、なぁ」
「だったら、えっと・・・どっちかお料理速く作れるか、競争したいデス!」
「あ?」

それって競争?
うん、まあ、出来ない事もないけれど。


という事で、どういう事か料理対決である。
シャドウが気が付いたらカオスエメラルドを全部集めてきた事とか、シルバーらがノリノリで準備しているのとか気にしちゃいけないんだろうな。
細けぇ事はいいんだよ!って感じで。
作るのはシンプルにパウンドケーキという事になった。
クリームは一応子どもなので、エミーが一緒に手伝う事になった。ハンデにもならないのだから。

とりあえず、亜光速で速く動けるから料理も速く作れるかというと、そうでもない。
料理にはスピードと、芸術性と、テクニックを必要とするワケである。
まあ、パウンドケーキは準備した材料を混ぜるだけで出来るケーキで、ソニックもエミーと何度か作った事はあった。
それでも速く混ぜたからよく出来るワケではなく。

まあ、結局何が言いたいかというと。
亜光速で動けるからと言って、物凄い速さでケーキを作るのは無理だという事である。
お伽噺やファンタジーではないので、それは流石に難しいというモノだ。
とはいえ、全体の総合スピードは速かったりはするので、結果的にソニックの勝ちと言う事にはなった。

まあ、クリームの夢は崩さなかったみたいだから、それでいいか。
因みにクリーム(とエミー)とソニックの作ったケーキは、その日のティータイムにて皆に振る舞われた。




それは本当にあるという・・・

「呪われたサイトだぁ?そんなモノあるわけないじゃん!」
「そー思うんだったら見てみろって・・・オレもう怖くて仕方ないんだよ・・・」

珍しく気弱にソニックが言うものだから、仕方なくシルバーもそのサイトを見た。
見れば、まあ怖そうなデザインではあるが珍しくもない怪談小説の投稿サイト。創作にビビったのか?
シルバーは愉快そうにほくそ笑んだ。

シルバーはお化けは平気だ。だけど「なんかよく分からないモノ」が苦手だ。
お化けじゃないのかとか言わない。お化けはお化けってちゃんと分かってるんだ。
だから、怪談小説はゾクゾクするけど、怖くなんかない。うん、怖いなんて事ない。ツクリモノなんだから。

「この小説がさ、何もなくってさ・・・」

ページを開く。見れば、本当に何もない。・・・・製作者のミスか?

「それで怖いってのか?ソニックは臆病者だなぁ」

そう言ってシルバーが「戻る」の独特なアイコンをクリックした。途端。

パソコンを埋め尽くす、奇怪な映像と声。異常な姿の化け物の絵。
呪いの雄叫びを上げるそれに、シルバーは絶叫して・・・・意識を失った。
困った事に、意識を失ってもその化け物がシルバーを追いかけまわしてきた。最悪だ。


「・・・・あらら」

気絶までするか?流石に。
ソニックがブラウザを閉じた。映像と音は一瞬で消え去った。
この小説サイトには色々と「怖い」仕掛けが沢山施されているので、最近ネットで有名だったのだ。
それでからかおうと思ったのだが、ここまで効くとは。

「まあ、アレだよな。結局は生きた人間のする事が一番おっかないって事か」

起きたら、そうだな。少し励ましてやろうか。


そのサイトは、本当に何処かにあるという・・・




ああ、この世界にも裏切られた。

メフィレスが辿り着いた世界も、彼を受け入れてはくれなそうだった。
何処へ行っても、何をしても受け入れられない。媚びてみても、破壊してみても、何も。
温もりが欲しかった。

「・・・もしもし?」

少年が声をかけた。木に凭れていたメフィレスに。
見覚えがある様にも思えたが、そんな些細な事はメフィレスには関係なかった。

顔を上げる。
少年はその顔に驚いた。彼の知っている騎士によく似ていたから。
彼は自分の持っていた鍛冶用のハンマーで、メフィレスを頭から叩き潰した。

同じ顔の人間を見たら、それは悪魔だと思えと言ったのは誰だったろう。
実際、それは闇になって、溶けて、消えた。

「悪魔・・・!!」

ブラックスミスは怯えながら、その場所を逃げ出した。

何処へ行ってもそうだった。
メフィレスは、何処へ行っても異質と言われ、その生を無理やりに終わらされた。

嗚呼、コノ世界ニモ裏切ラレタ。
声にならないごぼごぼとした音を立てて、メフィレスだったものは言った。
悲しい声にも、聞こえた。


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