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あんた、何やってんだ!

輝くインディゴを青黒く濁らせ、身にまとった炎は怒りのマイナスエネルギーで燃え盛っている。
はじけ飛ぶ火の粉をわずかに受けるだけでも、指の先までびりびりと彼の怒りでしびれるようだ。

たしかに、彼の対峙するものは巨大で邪悪で禍禍しく、その犯した罪の大きさは底知れないのだろう。
だが、今、時空を越えて、自分の時代を救うために宿敵を追うこの身体なら、紫の肌の巨人が背負ってきた悲しみや絶望も見渡すことができた。
同時に、ともに戦う友人の、近い未来に起こるはずの出来事も、まるで映画フィルムのコマを追うように見えてしまった。
指輪に封じ込められた小く透き通る花びらが散っていく様も、その花が散る刹那に呼んだ名前も、そしておそらく対峙するあの二人にはそれが届かなかったことも。

これから始まる大勝負を止めようと乗り出した身を静かに引く。
そうだ、オレにはオレの役目がある。
彼らのことは彼らが始末をつけるだろう。
世界を救うことに比べれば、ただのケンカだと自身に言い聞かせ、シルバーはソラリスのいる自分の時空に飛び去った。


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少女の愛した青い星に引かれるままに、白金の小さな身体が落ちて行くのをがむしゃらに引きとめようとした。
いつも気障に引き結ばれていたくちびるが、何事かをつぶやく。
そんなセリフは聞きたくもない。
僅かにこちらに差し伸べられた手が生きる意思だと信じて、無我夢中で腕を伸ばして掴み取ったはずだったのに。


ドアが開くかすかなモーター音とともに、目を伏せたソニックが部屋に入ってきた。

ソニック!シャドウは…

問いに答える代わりに無言でかぶりを振ると、その手に握り締めていたものを友人の手に押し込む。
輝く金色の腕輪だけが、彼がここにいたことの証となってしまった。

一度は腕を掴んだんだ。
なのに、するりと抜けてしまった。
知らなかった、あいつの腕があんなに細かったなんて。


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