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周囲は熱だけで焼き尽くしてしまいそうな炎が燃え盛る広場と化していた。
瓦礫が音を立てて崩れていく中、比較的高く据えられた岩の集合体の上部に鎮座した、
傾いた傷だらけの玉座に座る、暗藍色の身体が揺れていた。

「……ここをこんなにしちまったのは、アンタなのか?」
「そうだ。……と、言ったら?」

クツクツと、嘲笑に近い微笑みを浮かべたソニックの表情は、さながら絶対王政に君臨しているか、それとも恐怖政治で抑えつけた世界を構成する王のようで薄ら寒ささえ感じさせた。
これがあのソニックなのか、なんて疑問は今更だ。
少し低くなっていて、その言葉の端々には怒気が含まれてはいるが、その声音はソニック以外の何者のものでもなかった。
どうしてなんて聞いても、納得できるような満足な回答は得られないだろう。
それよりも炎に包まれたこの小さな世界が、壊れきった自分の生まれ育った環境に重ね合わされてフラッシュバックにも似た吐き気を含んで脳髄が沸騰しそうだ。
誰も生きることなんてできない、荒野の世界。

もうあんなのは懲り懲りだ。

「悪いけど、オレはアンタを認めるわけにはいかないんだ」
「そうかい。それじゃあ力尽くで止めてみな!」

ソニックの指に、今更ながらに載せられていた指輪が指先に弾かれて宙に舞う。

さあ、殺し合いの始まりだ。
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