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シャドウとガラハッドお題「砂糖菓子より甘く」


本の中の世界に来てから数日が経過した。
帰ってこないソニックを探しにやってきたが、このガラハッドという騎士が色々世話をしてくれる。
聞けば僕の姿は彼の尊敬する父親にそっくりなのだそうだ。彼の姿も、僕がよく知る人の姿だった。
シルバー。未来から来た銀色の針鼠。彼と瓜二つ。

僕は彼に対して好意を抱いていたが、彼はソニックを好いていた。
今回ソニックを探しに来たのも、彼に頼まれたからだった。

砂糖菓子のように甘い時間が、口の中でさらりと溶けるように流れていく
現実では叶わなかった彼との幸せな生活が叶うこの世界が本当に本の中なのだとしたら、これほど皮肉な事はない。

「父上は本当に立派な騎士だったんだ。今もアーサー王にお仕えしてらっしゃる。
 オレもいつかは父上のような立派な騎士になるんだ」
彼はよく父親の話を僕に聞かせた。憧れを抱くその目をみて、僕はよからぬ企みを思いついてしまった。
憧れと尊敬の対象である父親は、彼に華やかなる性の目覚めをまだ教えていないのだろう。と

背筋がぞくりとした。なんて不道徳で、おぞましいことなのだろう。だが実行したい。
自分の身よりも黒い欲望が、心の底からはいでようとしていた。
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