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なぁ、アンタの力って、どうなってるんだろうな?
君がそんなことを言うものだから。


チャリ、と鳴るのは見慣れた金の腕輪。
しかしそれは今は己の手首にはなかった。

「っ……うぅ…」

少し苦しげな呻き声が室内に響いている。
その声の主を金紅の瞳が冷ややかに眺めた。
部屋の床に転がる、白とも薄金とも形容できる姿。
金色の瞳が潤んでは浅い呼吸で腕を宙へと伸ばしている。

「…どうだ?リミッターの付け心地は?」

制限される力はとてつもない負荷になり白の体を苛んでいるようだった。
対抗するように宝石の力を引き出して力を増幅させても、まだ有り余るその力。
薄金の肢体がもがいては何とかして負荷を跳ね除けようとする。
それも暫し続いたと思ったらくたりと動きが止まってしまった。

「…情けない。これしきでもう音を上げるのか?」

ニヤリ。と口端に笑みが零れるのを自覚していた。
悔しげに向けられるその瞳に、愉悦の心が抑えきれない。

「アン、タ…」
「その負荷をつけて尚、君が僕に何か出来るのか?」

リミッターを外していることで、力の制御が利かない。
凶暴な感情が、泡のように湧き上がってはパチン、と弾けていった。



白の持つ腕輪を、己の手首に填め込む。
少々の重さと、慣れた力への制御。
それでも自分のものには到底及ばない。




さあ…どれだけその力に抗っていられるのか。
もう暫し愉しませて貰おうか。
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