忍者ブログ
新しいカテゴリーに名前を登録後、自分の作品投稿の際にカテゴリーをつけてください。 題名には、キャラとお題も入れてください。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ぐつぐつぐつ。なんの音?

「―――ということで、大量発生したカオスを消費するアイデアとして、料理に使えないかという案が持ち上がったわけじゃが」

生徒そのいちは返事のかわりに大きなあくびをしました。
人類最高の知能の所持者、悪の枢軸の軸であると自負しているエッグマンのご講義を聞き流すとは、なんたるふてえやつです。

「けどさぁ、食えるの、それ」
「人類の食への飽くなき探究心をなめてはいかんぞ。そんなだから貴様はいつもちょっとすごいハリネズミどまりなんじゃ」
「食えるかって聞いただけで、ずいぶんな言われようだな・・・」 」

ごほん、と咳払いをしました。ひとりきりの生徒をちらとみましたが、彼はもうUFOを探して窓の外をみています。
それを見て、人類最高の知能の所持者であるところのエッグマンは、目に入ったものを速やかに見なかったことにしました。あとで裁判沙汰になっても、ワシは事前に説明はしたもんね聞いてなかったほうが悪いんだもんねってかんじです。

「カオスは原材料が水である。ほんのり塩味を寒天で固めたようなかんじ・・・のような気がする。シロップをかけたり、味付けを施してみたりしたぞ。ほれ、そこのエリアがいちごシロップ、あそこが黒蜜・・・まぁ、カキ氷のノリでいけるじゃろ。口にしても人体には無害じゃ、ほとんど、おそらく、多分」
「おい、エッグマン」

忘れていましたが、彼は肝心なときに地獄耳なのハリネズミでした。世界最高の頭脳といえど普通の人間、エッグマンはいつもいつも己の爪の甘さに泣くはめになるのです。

「本当に食えるんだろうな? っていうか、お前が食うんだろ?」
「もちろん違う、貴様が食うのじゃ」
「冗談じゃないね。人類の食の飽くなきなんちゃらなんだろ、食え、食えよさっさと食え・・・っ!」
「それこそ冗談じゃないわい! 何のために貴様を呼んだと思っておる!」
「一ミリも聞いてねえよっ!」

時限式の、足元の機械仕掛けの床が動きはじめました。開いて、謎の液体が渦巻いています。
ぐちぐちと醜く言い争い、ひとしきりもみあった末、どちらもなく足をすべらせて、ふたりは鍋に落ちてしまいました。
それは、まるで滝つぼに落ちていくホームズとモリアーティー教授のようでした。
どっぽん。
カオス寒天は思いのほかゆるゆるで、赤ん坊や、歯の悪いお年寄りにも安心でした。

「うわーっ、ひやっこいーっ」
「ひんやりゼリーまみれじゃあ! ぐちゃぐちゃじゃあー! これで地球温暖化、いやさ地球イブリース化だってなんのそのじゃあーっ」
「苦しいけどなんだか幸せー!」






おちません
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
<< なか よし  [173]  [172]  [171]  [170]  [169]  [168]  [166]  [165]  [164]  [163]  [162HOME シャドウ 確信犯 >>
最新コメント
[10/15 章屋]
[10/09 恵梨香]
[08/20 なる]
[08/04 ゴチ]
[08/04 ゴチ]
ブログ内検索
フリーエリア
バーコード
忍者ブログ [PR]

Template by テンプレート@忍者ブログ