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「おイタが…過ぎたようだな?」

突然の光。暗闇に囚われたオレを眩く照らす、奇跡の輝き。

「…何故、オレが居る?」
「過去を修復しに来た」

目前に舞い降りた「ソニック」は、ルビーの瞳を睨みつかせた。
絡んだ視線の先、ルビーに映ったのは澱んだ暗い瞳。

「…怒り。悲しみ。憎しみ。負の感情に飲み込まれてしまったオレ自身を、ねじ伏せに来たのさ」

選択肢を間違えてしまったせいで、「ソニック」は後悔に駆られるのだ、と。

「…どうやって止めるつもりだ?『ソニック』さんよ」
「この力にかなうわけがないと、自分自身がよぉく知ってるはずだろう?」

ニヤリと不敵に微笑う表情は、「ソニック」そのもの。
どちらが自分なのかわからなくなるほど、引き込まれる。

「…目を覚ませ!最善の選択肢は、この先には無い!!」


瞬間、爆発的に湧き上がったエネルギーがぶつかり合い、自分同士の闘いが始まる。
交差した運命は、どちらに転ぶのだろうか。
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なぁ、アンタの力って、どうなってるんだろうな?
君がそんなことを言うものだから。


チャリ、と鳴るのは見慣れた金の腕輪。
しかしそれは今は己の手首にはなかった。

「っ……うぅ…」

少し苦しげな呻き声が室内に響いている。
その声の主を金紅の瞳が冷ややかに眺めた。
部屋の床に転がる、白とも薄金とも形容できる姿。
金色の瞳が潤んでは浅い呼吸で腕を宙へと伸ばしている。

「…どうだ?リミッターの付け心地は?」

制限される力はとてつもない負荷になり白の体を苛んでいるようだった。
対抗するように宝石の力を引き出して力を増幅させても、まだ有り余るその力。
薄金の肢体がもがいては何とかして負荷を跳ね除けようとする。
それも暫し続いたと思ったらくたりと動きが止まってしまった。

「…情けない。これしきでもう音を上げるのか?」

ニヤリ。と口端に笑みが零れるのを自覚していた。
悔しげに向けられるその瞳に、愉悦の心が抑えきれない。

「アン、タ…」
「その負荷をつけて尚、君が僕に何か出来るのか?」

リミッターを外していることで、力の制御が利かない。
凶暴な感情が、泡のように湧き上がってはパチン、と弾けていった。



白の持つ腕輪を、己の手首に填め込む。
少々の重さと、慣れた力への制御。
それでも自分のものには到底及ばない。




さあ…どれだけその力に抗っていられるのか。
もう暫し愉しませて貰おうか。
「今更だが、言わせて貰う」
「何を?」
「君が好きだ」
「ふぅん」
「愛しているんだ」
「あっそ」
「嘘じゃない」
「そうかい」
「本気にしていないだろう?」
「どうかな?」
「質問を疑問詞で返さないでくれるか」
「お前に言われる筋合いは無いね」
「好きだ、ソニック」
「はいはい」
「愛してる」
「どーでも良いけど、」
「何だ?」
「お前さん、何で金ピカなワケ?」
「こうでもしないと、君と対等になれないからだ」
「奇跡を呼ぶ石が泣いてるぜ」
「世界征服よりマシだろう」
「あとさ、」
「何だ」
「早くイかしてくんない?」
「僕を好きだと言ったら、イかせてやる」
「死ねよお前」
「褒め言葉として受け取ろう」

「僕は、君が、好きなんだ」
「ふう…」


闘っていたロボット達の残骸を見下ろし、シルバーはほっと息を吐く。
ぱしぃんとスーパー化を解いた。


エッグマンネガのロボット達がまた暴れ出したのだが、野暮用でちょうどこの世界に連れてきていたソニックが退治を手伝ってくれたので早く片付いた。
ロボットの数が半端なかったので、カオスエメラルドと似た物質であるソルエメラルドを用いてスーパー化したのだが、ソニックは大丈夫だろうか。
二手に分かれていたから探さなければならない。


「ソニックー!何処だよ、無事かー?」


がしゃり、がしゃん、じゃりん。
残骸の山を慣らしながら進めば、輝きが目に入る。


「あ、ソニッ… ?」
「…っ」


様子がおかしい。
ソニックはスーパー化したままぺたりと座り込んで小刻みに震えていた。
異変に気付いたシルバーは真っ先に駆け出し、肩を掴み揺する。


「ソニック?!どうしたんだよ、おいっ」
「し、シルバー…っ」
「怪我でもしたのか?とりあえず、力を解いて…」
「っ…と、解けないんだ…」
「えっ?」
「あの、エメラルド、力が…ちょっと、強すぎ、みたいだぜ…?っく…、抑え込むのが、精一杯で…解けられねぇんだ…!」
「なっ…」


エメラルドの力の波長が合わなかったということか?
自分は大丈夫だったが、同じようにソニックも大丈夫だと思い込んで油断した自分のせいか…!


「…く、」


ソニックがもぞもぞと身じろぐ。肩の手を払うかのように。


「シルバー…離せっ…!」

「な、何だよ…!?」
「っ………苦しい…っ」


はた、と、目線が移る。
『苦しい』のわけがわかった。


「…力を、欲として変換して吐き出せば、治るかもしれないぜ」
「えっ?…んぅっ」


肩の手を顎に添え、シルバーは唇を合わせた。
ちろりと赤い舌を覗かせて互いの唇を舐めると、侵入させ、絡ませる。


「んっ…は…」
「ふあ…あっ、し、シルバー…っ」


膝の下で破片ががしゃり、と鳴る。
ちょうどかなり大きくて滑らかな部品があるのを傍目に確認したので、キスを止めるとそこにソニックを引っ張った。


「ここなら痛くないだろ」
「シルバー…」
「ソニック。アンタ上と下どっちがいい」
「上、と下…?」
「…なら俺が下でいいよ」


ぐ、と腕を引く。自分が横たわるその上に、ソニックが四つん這いでのし掛かるような体制を取るようにした。


「好きに抱けよ、付き合うからさ」







「はっ…あ、あぅうっ…!」
「くっ…シルバー…シルバー」
「あ、ソニッ…く、ああっ、んっ」


それから。
後ろ向きに四つん這いになったシルバーは肘も折れ、されるがままに突かれていた。
腰はしっかり掴まれ、ぐちゅぐちゅと淫らな音を鳴らしながらソニックが出入りしている。ひどく心地良かった。


「あ、あ…も、奥ぅ…っ!ああぅっ、もっと…んぁっ!」
「シルバー、あっ、うぁ…」
「んんっ、気持ち、いいよぉ…っ!あっ、ソニック…!」


互いにすっかり快楽に酔っている。
何度達したかわからない、だがまだ飢えていた。
シルバーは貪欲に受け入れる。


「い、ぁ…っ!も、イく…!そにっ、くぅ…っ」
「く、俺も…!ふ、あっ」


ぐりっと感じるところを抉られ、深く突き入れられた。


「ふ、ぁああああんっ!!」
「く、ああっ!」


同時に達し、ぱたたっと精が飛び散る音を聞く。
荒く息をつくが、中の熱いソレはまだ硬くて。


「んっ…もっと…?」
「はぁっ…シルバー…大丈夫か…?」
「俺は、いいから…もっと…っ」


淫らな宴は、まだ続く。
「ふふっ…カオスエメラルド、いただきっ」


この都市最大の博物館に、ルージュの姿はあった。
わざわざルージュが博物館に姿を現すのだから、真っ昼間なわけがない。

闇色を身に纏い、赤外線を潜り抜け、ルージュはケースに飾られたカオスエメラルドの前にいた。

ここにエメラルドが入館したことは1週間ほど前から知っていた。
潜入までに時間を掛けたのだ、手筈は完璧。

すっ、とケースをなぞる。
と、ケースにいきなりぱしぃんと音とヒビが。
見れば、綺麗に突き刺さった手裏剣。


「えっ?」
「…やはりな」
「っ、誰っ!」


不意に降りかかった声に振り向くと、天窓からの光に影を落とす影。


「…久しぶりだ、と言った方が良いのか?ルージュ殿」
「…アンタ、確か…」


思い出した。
エスピオ・ザ・カメレオン。
カオティクス探偵団のひとり。

メタルソニックの件、ブラックアームズの件、お互いに会話は無くとも共に同じ敵に闘った、言わば同志。


「…油断したわ」
「ここに飾られる1ヶ月の間、エメラルド周辺の夜の警護を依頼されているのだ」
「ふふっ…私が気付かなかったなんて、流石に忍者は違うわね」
「…元々は同じ敵に闘った同志、今すぐ立ち去るなら…」
「まさかぁ。この世のお宝はみぃーんな!あたしのものよ」


この大怪盗ルージュ様が、お宝を目前にすたこらと逃げ去ると思うの?


「ならば…御免」
「っ!」


手裏剣が飛ぶ。
跳んで避けるとクナイが飛んできた。
速い。



「きゃ…!」


ピッと、二の腕のスーツを皮膚ごと切り裂いた。
皮膚が切れたのは薄いが、ぴりりと痛んだ。


「…なかなかやるじゃない」




ジリリリリリリリリリ!




「なっ、」
「センサーに触れたな。直に警備員も駆けつけてくるだろう」
「~っ、…やってくれるじゃないの」


この場は立ち去った方が無難だろう。
侵入してきた天窓へと飛ぶ。

何故かエスピオは追撃しようとしなかった。


「…ちょっとアンタ、あたしをみすみす逃がす気?」
「2度目は無いと思った方がいい」
「…もう一度、」
「?」


「もう一度、あたしを邪魔してご覧なさい。遊んであげるわ」


悔しい。
ああ、悔しい。

あの力強い瞳が、誰かに似てるだなんて一瞬でも感じてしまったから油断した。
今度は失敗してなるものか。


もう一度会ったら、そのときは…。
ただ、気に障った。
オレの、オレだけのオリジナルに執拗に手を出すこの緑が。


耳障りな喘ぎとも悲鳴とも呻きにも取れない声。
機械のオレには無意味な液体が、オレの指先を汚す。
静止する声など聴かず、再び腕を突き入れた。
拘束している鎖が、ピンと張り詰めた。


まだ自由な左手で、白い羽毛を突き刺す。
混じる、様々な分泌液と声。
そのまま一気に貫いた。



消えてしまえ、お前など。
アイツを追うのは、ひ と り でいい!
つうと、一筋の涙がジェットの頬を伝った。荒野で明けの近い夜空を眺めながら考え事をしていると、ふとナーバスになってしまう。普段まったく考えていない ことを、余計な事を考えてしまった。もしこの盗賊団が解散してしまったら。もし皆いなくなってしまったら。ありもしない不安が彼を襲った。

「ケッ。らしくねえ。らしくねえにもほどがある。ああーあ、やってらんね」

ゴーグルをかけ、砂を払って立ち上がった。こんなときには走るに限る。こんなみっともないところを見られたくもない。そういう理由からジェットはギアを起動して飛び乗った。何時もおもうがウェーブのチューニングは天下一品だ。痒い所に手がとどく。
さて、出発しようという時に後ろから声が聞こえた。

「あら、ジェット様。一緒に走りましょう。今日は夜風が気持ち良いですよ。」

最悪だと思った。一番ないている所をみられたくない人物が現れた。盗賊団の首領として、情けない涙目なんてみせられない。ジェットは「鬼ごっこだ!できるもんなら捕まえてみな!!」と叫んで飛んでいった。

「ちょっと!待って下さいよ!」
「へん!俺様にタッチできたら、なんでもいう事きいてやるよ!」
「いいましたね?」

涙なんて見せないぜ。俺は首領ってのもあるけど惚れた女にはいつもかっこいい俺だけを見てほしいんだ。

朝焼けが荒野を走る二人を照らす。ジェットの後ろ姿を追いながらウェーブは「やっぱり走っている首領が一番かっこいいわ。感傷に浸って泣いちゃうジェット様もかわいいのだけども」と考えたのだった。



何もない、郊外の荒れ野。
だが二匹はそこに居た。



「ぅあ・・!」


ずん、と打ちつけると僅かにソニックが腰を引いた。
力なく投げ出された両手は地面を掻き、土を抉る。
また動くと、今度はシルバーの足に何か当たった。


「おもしろいよな、この石」
「く、あ・・っ」
「ほら、今俺たち同じ色」
「しる、ば・・!」
「ほんと、おもしろい」


シルバーは、ぺろりと眼下の針鼠の頬を舐める。
舐めても舐めても、その頬を伝う水はなくならない。
キリがないのでシルバーは途中で諦めてしまった。


その代わりに、額にキスをしてあげる。
ソニックは、虚ろな翡翠で琥珀を見上げて、また雫を溢した。


「アンタさ・・今きっと、気持ちを抑えられなくなってるんだよ」
「ふあっ!」
「だって、俺も、そうだもん」
「ひ、あぁ、ぁ」
「でも、さ」
「しる・・?」
「そーゆうアンタも好きだよ」



シルバーは、にっこり笑ってソニックの頭を撫でた。

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