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何もない、郊外の荒れ野。
だが二匹はそこに居た。



「ぅあ・・!」


ずん、と打ちつけると僅かにソニックが腰を引いた。
力なく投げ出された両手は地面を掻き、土を抉る。
また動くと、今度はシルバーの足に何か当たった。


「おもしろいよな、この石」
「く、あ・・っ」
「ほら、今俺たち同じ色」
「しる、ば・・!」
「ほんと、おもしろい」


シルバーは、ぺろりと眼下の針鼠の頬を舐める。
舐めても舐めても、その頬を伝う水はなくならない。
キリがないのでシルバーは途中で諦めてしまった。


その代わりに、額にキスをしてあげる。
ソニックは、虚ろな翡翠で琥珀を見上げて、また雫を溢した。


「アンタさ・・今きっと、気持ちを抑えられなくなってるんだよ」
「ふあっ!」
「だって、俺も、そうだもん」
「ひ、あぁ、ぁ」
「でも、さ」
「しる・・?」
「そーゆうアンタも好きだよ」



シルバーは、にっこり笑ってソニックの頭を撫でた。

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