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つうと、一筋の涙がジェットの頬を伝った。荒野で明けの近い夜空を眺めながら考え事をしていると、ふとナーバスになってしまう。普段まったく考えていない ことを、余計な事を考えてしまった。もしこの盗賊団が解散してしまったら。もし皆いなくなってしまったら。ありもしない不安が彼を襲った。

「ケッ。らしくねえ。らしくねえにもほどがある。ああーあ、やってらんね」

ゴーグルをかけ、砂を払って立ち上がった。こんなときには走るに限る。こんなみっともないところを見られたくもない。そういう理由からジェットはギアを起動して飛び乗った。何時もおもうがウェーブのチューニングは天下一品だ。痒い所に手がとどく。
さて、出発しようという時に後ろから声が聞こえた。

「あら、ジェット様。一緒に走りましょう。今日は夜風が気持ち良いですよ。」

最悪だと思った。一番ないている所をみられたくない人物が現れた。盗賊団の首領として、情けない涙目なんてみせられない。ジェットは「鬼ごっこだ!できるもんなら捕まえてみな!!」と叫んで飛んでいった。

「ちょっと!待って下さいよ!」
「へん!俺様にタッチできたら、なんでもいう事きいてやるよ!」
「いいましたね?」

涙なんて見せないぜ。俺は首領ってのもあるけど惚れた女にはいつもかっこいい俺だけを見てほしいんだ。

朝焼けが荒野を走る二人を照らす。ジェットの後ろ姿を追いながらウェーブは「やっぱり走っている首領が一番かっこいいわ。感傷に浸って泣いちゃうジェット様もかわいいのだけども」と考えたのだった。



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