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「チリドッグ」
「花」
「ご機嫌なサウンド」
「仲間」
「ライバル」
「地平線まで走ること」
「そのときに見る朝陽」

「「自由」」

「Hey,どこからどこまで全く同じだなぁ」
「当然だろ? 自分なんだから、」

「さ!」と、満月と同じ色に鈍く輝いている『ソニック』がそこいらにある缶を蹴り上げた。
真上に跳ね上がったそれを追いかけるように光が閃めき―――気づけば、それは毛むくじゃらの『ソニック』が振り下ろした爪に両断されていた。
ひゅう、ともう一方が口笛を吹く。

「お見事! やるじゃないか。便利そうだな、ソレ」
「だろ? 結構気に入ってるんだぜ」
「にしても、エッグマンのやつ、どうやったら俺をこんなにできるんだ? この胸、まるでシャドウみたいだ」
「NON! 触るなって、熱いだろう!」

オオカミは焦げそうになる毛皮に気づき、慌てて振り払った。
黄金色の彼が、指を天に向かって立てた。

「だが問題がひとつあるな」
「?」
「そいつでレコード引っ掻いたらいくらなんでもブッ壊れちまう」
「あっ! mmh...そいつは困ったな・・・」

真剣な顔をする『ソニック』に対して、『ソニック』はくつくつと忍び笑いをした。

「それは俺もいっしょだよ。溶けちまう」
「なんだ、やっぱり一緒だな」

たとえ、どんなに身体的に制限がかかろうと、
『彼』の心が自由なら、この世の誰にだって『彼』を縛ることなんてできやしない。
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