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一体、どうしたというのだ。「こんな風に」なってしまったソニックを私は見た事がない。名前をどんなに呼んでもなだめても、ソニックは「いつもの」ソニックに戻ろうとしない。
噛み締めた歯のせいで、口端から血が滲んでいるのが見える。拳は既にボロボロで、痛みは感じないのだろうか、いいえ、痛いに決まっている。「怒り」とは、こんなにまで彼を変えてしまうのか。

ここには私と、彼しかいない。既に破壊された敵のメカが廃棄場のようにスクラップにされている。もう動かないのに、彼は攻撃を止めない。
私は、一歩、二歩とたじろいだ。彼を正気に戻さなくてはならない。しかしどうしたら。彼は私を仲間である、と認識するだろうか。名前を呼んで、振り返っ た瞬間、瞬きをすることもできないまま彼に攻撃されてしまったら。そう考えると怖くて怖くて、なぜこのような大役を担わねばならないのかと嫌気さえさして しまう。


喉が上下に揺れて、飲みたくない唾が胃へ下る。


「ソニック……もう、やめ」
蚊の鳴くような声で呟いたのに。彼はぐらりとこちらを振り向いた。燃えさかる目に私の姿が映る。酷く、怯えている。
「もう、やめるんだ、ソニック……私が、わからないのか」
わかってるさ、と瞬間移動したかのように彼の息が私の睫を擽った。
「異界の皇女さまだろう?」

(異常だ……)
私はそう認識した。鼻につく雄の匂いが私の雌としての反応を呼び起こす。
彼の動きは速過ぎて、私は自分の服が裂かれ、肌蹴た事に気づくのにかなり時間がかかった。
「い、いやぁ……っ」
怖かった。こんなに私は、弱かった?
見据えられ、動けない。丸見えの胸も隠せない。
「ふ、ちっちゃい胸」
愚弄されたのに、反論もできない。
「アンタを抱いたら、元に戻れるかもな」

股間に押し付けられたグロテスクな性器。本でしか、見たことなくて、
「わ、たしで、戻れるの、な、ら」
恐怖はいつか好奇心によって縛られた。





080820shanghairuby
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