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奥歯を食いしばって、わたしが睨みつけるのは我が国王。
「やめてください、このようなこと」
煮沸した蒸気の噴き出す間欠泉で、おうさまのまねをしたぼうけんごっこをしていた子どもが、当のソニックの胸にしがみつくようにして眠っている。
モルテンマインで子どもがいなくなったと騒ぎになったのはこの夕刻。
慌てて火山を駆け上がれば、子どもを抱いたまま黄泉から溢れた闇蜘蛛を蹴散らす王をみつけたのだ。
普段の王と何も変わりない強い戦いぶりに加勢は必要ないかと思わせて、振り向いたその肩から背にかけてざっくり開いた大きな傷から赤い血を滴らせていた。
一気に怒りが頂点に達したわたしが、炎を撒き散らしてあたりを一掃すると、王は、ソニックは私に微笑んで言ったのだ。
「必ず来てくれるって信じてたぜ」
なぜ、あと僅かな時間、待っていてくださらなかった。
一緒に行動していれば、このような傷を負わせたりしなかった。
けれど、子どもの無事がソニックには最優先で、そうでなければ彼ではないというのに。
わかっているから、余計に悔しさが増す。
「ご無事でよかった」
わたしには、それしか言えない。
泣いて、ソニックの命を惜しむようなことを言うことができれば、もっと幸せになれると思うのに。
こんな想いを知ってか知らずか、ソニックはまた私に微笑を向けるのだ。
「帰る時は一緒だろ、パーシヴァル」
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