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月光を背に受けながら飛んでいた。
夜明けが近い。

「…あら?」

眼下に広がる街の中、暴れまわるロボットたち、それらを蹴散らす生き物が目に入った。
あれは、…狼?

違う、あれはソニックだわ。
シャドウから聞いている。
なんでもエッグマンによって、夜は狼化してしまう体質に一時的に変わってしまったのだとか。
あれがそうなのかしら。

…強い。
スピードこそ針鼠のときと比べてしまえばお粗末なものだったが、腕力はあのナックルズにも負けていないのではないか。

にわかには、あれがソニックだなどとは信じがたい。



さぁっと辺りが明るさを取り戻し始めて、ルージュは彼に見入っていたことに気付く。
一通りのロボットを破壊し終えた狼は、朝日を浴びてがくりと膝をついた。
縮んでいく身体。いつしか、普段知る青い針鼠がそこにいた。



「アンタもなかなか大変なのねぇ」
「ルージュ…?」

もう大丈夫だろうと判断し、ばさりと降り立つ。
振り返る彼の目は疲れと安堵で揺れていた。

「シャドウから聞いてるわ、ドクターも今回はなかなかえげつないことしたわねー」
「…ま、いろいろあったのさ」

ぷるぷると頭を振ってすっくと立つ。足元
が微かに覚束ないようだ。

「…帰って寝る」
「…早く戻れるといいわね」

彼はくるりと踵を返し、ひらひらと片手を振り上げて返事をした。



…あいつよりはまともな返事をしてくれる辺り、彼らしいと思った。
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