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「お前が幸せに生きられる場所などない」

そう、脳天から言葉を浴びせられた気分だった。

「お前など生まれて来なければよかったのだ」

言葉の針が心に、凍て付く程の痛みでもって燃えさかる。

「シャドウ、お前なんか死んでしまえばいい」

金糸の少女の微笑が、嘲笑へと変わっていた。











「………!!!!」

叫びにならない叫びと共に、勢い良く体を起こした。全身から噴き出したものは冷たく、心と体を冷やしていく。

「シャドウ?どうしたんだ」
「っ……は、な、なんでも、ない」

暫く荒い息を吐き出し、心を落ち着かせようと深く空気を吸い込む。
チラと横目で言葉をかけた本人に視線を遣れば、気遣わしげなエメラルドの瞳にかち合った。

「何でもない訳ないだろ?」
「本当に、なんでも、ない」
「っったく…」

視線を外してただ気持ちを平穏へと向かわせようと目を閉じる。未だちらつく夢の残骸に、また心が抉られそうになった。
と、その時
ふわりと暖かな体温に包まれる。ゆっくりとした鼓動が、どこか彼女の優しげな笑みを思い起こさせる。

「お前は何も悪くない。お前はお前のままでいいんだ、シャドウ」




08 8 19 おとわ


どうしてだか、涙が止まらなかった。
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